ブロックチェーンとスマートコントラクトによる医療情報NFT「MerhdsNFT/マーズネフト」について

ヒューマンズデータが提供する医療情報NFT「MerhdsNFT/マーズネフト」は、医療データに関する長年の実績と知見に基づくデータモデルを礎に、医療データ（正確には医療データへの参照）をハッシュ値として医療ブロックチェーン上に時系列に記録していきます。医療データは、FHIRなどの標準的なリポジトリーに保管しておいて、ブロックチェーンには、あくまでもハッシュ値だけを管理します。このため、ブロックチェーンに関するデータが流出したとしても、重要な医療データの流出は起こりません。安全性の高い仕組みを実現しています。ブロックチェーンによりハッシュ化されたデータはその性質上、改竄が極めて難しく、データの信頼性を担保することが特徴です。

　医療情報NFT「MerhdsNFT/マーズネフト」は、本人の合意のもと、本人と第三者間で、信頼あるデータ取引を確実なものとします。本人、検査機関などの認証については、マイナンバーカードなどの他のシステムと連携することにより、精度の高い認証を行えます。また、この認証情報を医療データに付加することにより、トラステッドデータとしての価値を生み出します。医療検査データについては、標準化整備団体との連携により、国際標準に対応した医療検査データの格納機能を実装し、2次利用による相互運用性をさらに確実なものとしていきます。

ヒューマンズデータが特許を有する「高信頼データ取引システム」では、医療情報NFT「MerhdsNFT/マーズネフト」にスマートコントラクト機能を搭載することで、大量の取引について、本人とデータの2次利用者間の合意プロセスを、電子的に確実にスピーディーに、実現します。スマートコントラクトは、第三者の仲介がない状態で、複雑性と仲介手数料、時間といったコストを大幅に排除し、両当事者の合意契約をシステム実現する機能です。

　例えば、医療データの種類ごとに、契約内容や取引手順を変えたいと言うことがあった場合は、スマートコントラクトの実装によって、対応することがでます。具体的には、ブロックチェーンシステムで、スマートコントラクト機動のフックを作ります。もちろん、データの登録のタイミングにすることもできます。フックにより、スマートコントラクトの処理が外部のAPIもしくは内部処理として、実行されます。この実装は、利用するブロックチェーンのサービスによって、異なります。スマートコントラクトにより、単にデータを登録して、利用するだけではなく、さまざまな処理によって、取引上の仕組みを定義することができます。

　こうした最新技術を組み合わせることにより、自身のデータを自身の便益のために、負荷なく確実にタイムリーに活用できる仕組みを提供します。

ヒューマンズデータが提供する医療ブロックチェーンは、個々の信頼性が高い経年データを確実に提供できる仕組みです。本人の意思に基づき、転職などを経ても、自身の生涯における経年データを格納することが可能です。

　ブロックチェーンの機能の一つに、トレーサビリティがあります。この機能を利用することで、個人のデータをトレースして、分析することができます。また、医療データは、一箇所に集められていなくても、ブロックチェーンで、データのある場所を保管でき、さらにデータが改ざんされないように、ハッシュ値で保証することもできます。医療データをNFTトークンとすることで、分析結果との紐付けも確実になり、多くの価値を生み出します。

　少子高齢化の社会課題を解決し、個人の健康リスクを回避するために、リスクの予兆分析が極めて重要となりつつあります。こうした予兆分析においては、AIなど最新技術を用い、経年データを多角的に分析する、各種リスク因子分析が期待されています。また経年の健診データは、各種健康増進活動の効果測定などにも有効です。今後社会課題解決に向けて、予防医学の観点からも大きく期待されているものと考えています。